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黒田初勝利。我慢の投球で無失点。マエケンとの違いを見た気がする。

公開日: : 最終更新日:2015/04/02 野球

開幕3戦目は、予定どおり黒田の先発。

日本でのマウンドは、8年ぶりでした。

黒田個人の影響とはいえ、

広島カープの試合がここまで注目されるのは、

それこそ、衣笠祥雄・山本浩二が活躍した

赤ヘルブームの時代以来だと思います。

 

試合全体を見てみると、

得点圏にランナーがいった場合に

ピッチングがギアチェンジされている

ような印象を受けました。

以前、東京六大学野球を観戦したときに

東大が何度もチャンスを作るんですが

なかなか得点が入らない時がありました。

東大の選手たちによると、

ランナーがいるときといないときでは、

全然、相手ピッチャーののボールが

それまでと違うようなのです。

黒田投手と学生の投手を比較するのは

たいへん失礼なのでしょうが、

やはり、ピンチの時こそ、

ピッチャーの本当の力があらわれてくる

ものなのだと、実感しました。

江川投手のように、

普段が手を抜いたピッチングということだと

また話が別なのかもしれませんが。

 

試合の話に移りますと、

広島のオーダーは次のとおりでした。

 

—–

1番 ライト 野間峻祥

2番 セカンド 菊池涼介

3番 センター 丸佳浩

4番 ファースト グスマン

5番 レフト 松山竜平

6番 サード 梵英心

7番 キャッチャー 會澤翼

8番 ショート 田中広輔

9番 ピッチャー 黒田博樹

—–

 

1戦目・2戦目といいところがない

鈴木誠也がスタメンを外れて

ルーキー野間が初スタメン。

キャッチャーが會澤だと

ショート田中・サード梵という

オーダーになるみたいですね。

 

先発は、カープが黒田、

スワローズが杉浦。

予想どおりの投手戦になりました。

1回表の黒田の立ち上がりは、

山田・川端を内野ゴロにしとめて、

3番ミレッジにセンター前ヒットを

打たれるものの、

4番雄平を三振で押さえました。

一方、1回裏のカープの攻撃

ルーキー野間がいきなり2ベースで、

菊池がお決まりの送りバント。

今日は、幸先がいいかなと思ったら、

3番丸・4番グスマンが凡退したので、

いやな予感がします。

 

予想は的中して、

3回も先頭の野間がセンター前ヒット、

菊池が送りバントでチャンスを作るも

丸が三振・グスマン死球のあと

松山がファーストゴロ。

4回は、1塁にランナー田中をおいて、

何と黒田がライト線への2ベースヒット。

ここで、田中は本塁に帰れないんです。

球場で見ていたわけではないので、

走塁をあれこれ言えないかもしれませんが、

広島の野球を体現するのなら、

走塁面で打線をカバーするくらいの

必死さがほしいと思いました。

田中は足が速い方だと思いますので、

うまくスタートを切っていれば

戻ってこれたんじゃないかなぁ。

その後、打順は1番に戻って、

野間がここでは内野ゴロで凡退。

「黒田は持っていない」

という話がありますが、まさしく、

その通りの試合展開になりました。

ヤクルトの杉浦も踏ん張っています。

(後半へ続く)

 

試合が動いたのは、5回裏。

杉浦は2番菊池・3番丸を内野ゴロで

簡単にしとめたのに、

4番グスマン・5番松山と

連続のフォアボール。

ここで、梵がライトへの

タイムリーツーベースを放ちます。

やっと、1点を先制。

続くバッターは會澤なので、

かなり期待できる場面でしたが、

空振り三振で3アウト。

なかなか、点は入りません。

 

そして、追加点は7回裏。

ヤクルトはピッチャーが

セットアッパーの山本に交代します。

2番菊池がセンター前。

3番丸がセンターフライに倒れますが、

4番グスマンが左中間フェンス直撃の

タイムリーツーベース。

しかし、バッターのグスマンは、

2・3塁間で挟まれてアウト。

この走塁も、ちょっと言いたいけど、

グスマンだから仕方ないかな。

続く、5番松山のファーストゴロで

山本がエラーしてランナー1塁。

ランナーは代走天谷に交代します。

6番梵がまたレフト前へヒットで、

2アウトランナー1塁・2塁。

ここで、恐怖の7番會澤です。

會澤は期待に応えて、センター前ヒット。

これで、普通は1点入るでしょ?

でも、なぜか入らないんですよ。

2アウトでランナーが2塁にいて、

ゴロでセンター前に抜けていたら、

ランナーはスタートしているはずだし、

こういう状況を想定して代走を

出しているというのに・・・

結局、2アウト満塁のチャンスに

バッターは8番田中。

ヤクルトは、左の田中に対して

ピッチャーを左の中澤へスイッチ。

結果は、ショートゴロで中澤の勝ち。

この場面、代打だろ!

という声も大きかったんですが、

これは結果論になってしまいますかね。

 

8回表のヤクルトの攻撃。

ピッチャーは、

セットアッパーの一岡です。

この一岡、まだセリーグからは

点を取られていない。

去年は、31イニングを投げて、

奪三振27個、失点は3点、

防御率は0.58です。

2点のリードだから、

一岡なら大丈夫だな、

守れればいいかと思った矢先、

ヤクルトに1点を取られてしまう。

代打森岡の左中間を破るツーベースに

始まり、続く山田のレフトフライの

タッチアップで3塁。

川端のショートゴロの間に、

3塁ランナー山田がホームイン。

これで、2対1の1点差。

後続はたちましたが、嫌な予感は続きます。

なんてったって、

黒田は持っていない男みたいだし。

 

9回は抑えのヒース。

オープン戦では、

確かソフトバンクに3点とられて

サヨナラ負けがあったよなぁ、

と思ってみていたら、

雄平のショート内野安打で

ランナーを出してしまいます。

しかも、牽制悪送球で、

ノーアウト2塁。

畠山は三振に倒れるも、

代打田中浩康がセカンド深くに

ゴロを放つ。

これをいつものように

菊池のファインプレーでアウトかと

思ったら、セーフの判定。

ここで、緒方監督の猛抗議。

しかし、顔がやさしいからなのか、

迫力を感じなかったなぁ。

必死さは伝わってきましたけど。

1アウト、1塁3塁で、

バッターは大引。

当然打たせると思っていたら、

セーフティ気味のスクイズでファウル。

さすがに、もうないだろうと思ったら、

またスクイズ!!!

びっくりしましたが、

ピッチャーヒースは落ち着いて処理して

ホームはアウト。

會澤のブロックもよかった。

続く中村はライトフライに倒れて

試合終了でした。

 

1戦目・2戦目はともかくとして、

今日に関しては、誰もが

どういう形でも黒田に白星を

付けたかったと思いますので、

非常に良かったと思います。

ヤクルトさんには申し訳ないですが。

まだまだ、3つしか戦っていないので

単純比較できないでしょうけど、

黒田投手と前田健太投手の差を

感じてしまいまいました。

去年からそうなんですけど、

前田投手は、

大事なところ、大事な試合において

結構あっけなくやられる印象が強い。

黒田投手は、仮に何点かとられても

安心して見ていられるし、

仕方ないなという思いになる。

 

もちろん、

前田投手は日本のエースであることは

誰もが認めるところなんでしょうけど、

やっぱり黒田は独特だなと感じます。

我慢の粘りの投球

というと簡単な言い草ですが、

毎試合見ていると

今後もそれを感じさせる投球を

してくれると期待しています。

 

しかし、ここまでの広島カープ

ピッチャーは計算できそうですが、

攻撃が結構お粗末に感じます。

走塁や守備など、

記録に出ない部分での差は大きい。

緒方監督は、黒田を見習えと

おっしゃっていたようですが、

全くその通りだと思います。

(おわり)

 

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